捨てられない 性分 【後編】
【 捨てられない 】モノにうず埋もれる一家。
モノをなかなか【 捨てられない 】母。
戦時中の生まれということもあるからなのか。
しかし、それも度を過ぎるとちょっと大変である。
今回の引っ越しも、とりあえず母宅のモノをいくらか処分しないことには、人間が入るスペースがないということで、いくらかのモノを処分しなければならなかった。
「もったいないから」と、見ない、見れないブラウン管テレビが何台も保管されていた。
昔は粗大ごみでタダで捨てることが出来たこれらも、今は処分するのにリサイクル料がかかる。
もったいないどころか、かなりの大損であった。
それとは別に、その他の粗大ごみの処分料が5万円。
このきりに母は、モノを処分するのに多大な労力と費用がかかる、ということが少し身に染みたようであった。
なので、30年間全く使用することなく押入れの中で眠っていたカラオケセットも「この機会に捨ててちょーだい」とお願いした。
だが、それはあえなく却下された。
母は将来、このレトロなカラオケセットで歌う気なのか?!今も押入れを占拠中である。
あと、サスペンス劇場が大好きな母は、数あるサスペンスドラマを毎回全て録画しており、それらを保管している。今はブルーレイディスクに収められるので、かなりコンパクトに保管出来ているが、昔のVHSテープ時代からのものもあり、これらも部屋を占拠中である。
サスペンスのコレクションは「絶対に捨てられない」、とのこと。
なんでも、「録画したけどまだ観れていないものばかりなので、老後に観るために保管してある」のだそうだ。(観れる量<録画する量、なので当然である。)
いくらなんでも老後の楽しみまで奪うわけにはいかないので、それは了承した。
👆コレクションのほんの一部。
(VHSテープは再生する機械が今やなく観れない。)
さて、わたくしはせっせと荷ほどきして、まず寝る場所を確保しなければ…。
(今もまだ前編写真に近い状態である。片付けながら、いくらか母の性分が遺伝している、とも思われ…)