私は 漂流中 。
自分探し。私は 漂流中 。
しばらくブログをご無沙汰していたので、記事タイトルをご覧になり「海か何処かで漂流中か?!」と思われた方がいらっしゃるかもしれないが、陸上の我が家にて無事に過ごしておりますのでご安心を。
さて、年が明けたと思っていたら、早、半月以上経過した。
近頃、年末年始の疲れなのか、なにかしら心と体が重苦しい。(体の方はお正月に餅を食べ過ぎて実際に重くなっている。)
しかし、この間、特に忙しくしていたわけでもなく、ごく普通に過ごしていた。
ではこの重苦しさは一体なんなのだ?
昔、バイオリズムなるものが流行った時期があるが、バイオリズムでいう「低調期」にでもあたるのだろうか。
なんにしても、心身ともに低調、不調であるような気がする。
そのせいなのだろうか、ブログの方もちょっとご無沙汰になってしまった。
しかし、こういう時こそ無理をせず、心身をいたわりつつ過ごしたいと思う今日この頃。
というわけで、ある晴れた日、iPhoneカメラ片手に気分転換&近所の散策に。
上の写真は以前の記事(季節の撮りおき ― 晩秋)でとりあげたイチョウの木。
黄金に色づいていたイチョウも今はすっかりこのような姿になっているが、近くまで行ってよくよく見てみてると、
枝先には葉のつぼみがいっぱい、である。
落葉樹は秋に葉をみんな落とし、こうしてひそかに春の準備をしている。
一方、
こちらは寒さの中で青々と葉を茂らせ実をつけている常緑樹のオリーブの木。
オリーブは食用油のひとつであるオリーブ・オイルの原料だが、オリーブをはじめとして常緑樹は油分が非常に多い。生け花でも松など常緑樹を生けていると、手が油でベタベタになる。
植物が光合成をするにはエネルギーが要る。寒さの中で葉を茂らすにもそれなりのエネルギーが必要だ。
そのため、常緑樹は樹木内にエネルギーを蓄えている。
一方、落葉樹は秋に葉を落とすことで光合成するのを避け、エネルギーの消費を最小限に抑えながら冬を越す。
育つ環境、気候などの違いにより、世には多種多様の植物が存在する。
そのそれぞれが、自然の摂理にかない、出来るだけ効率よく自分にベストな季節の越し方をしている。試練を乗り越えている。
当たり前のことではあるのだが、これは実におもしろい。
人間も、元気がない、エネルギーが不足していると思える時は、無理をしても効率が悪く、空回りしてしまうことがある。
そんな時は落葉樹のようにひそかにエネルギーを蓄え、それから頑張ればいい。
そんな風に感じた。
つぼみをふくらませているイチョウ、イチョウはなんだか私の娘に似ている。
私の娘は超マイペース。落葉樹のようにインターバルをとりながら頑張るタイプのように思う。
にもかかわらず、子育て中は娘に「(常緑樹のように)常にがんばりなさい」と言ってきたかもしれない。
今更ながら反省、である。
子育てだけでなく、全てにおいてあてはまる。
生まれた環境、育った環境、周囲の環境によって、人の性格も性質もさまざまだ。
世間一般的にこうだから、周囲がそうだから、と兎角そのように考えがちだが、
その人に合った、その人にとってベストであること、これがまず大事だ。
目の前の植物や自然は、まるでそれを教えてくれているようでもある。
しかし、このように大そうなことを述べながらも、
実は私、
何が自分に合っているか、自分にとってのベストは何なのか、が未だによく分かっていない。
自分という海を、この歳(50代)にして未だ 漂流中 の私、なのであった。