立春大吉
立春大吉
縁起物「 立春大吉 」
先日SNSで、出雲大社相模分祠で期間限定頒布されている「立春大吉」なるものの広告を目にした。
「立春大吉」とは、春先に蕾がしぜんと花開くように、天地自然の正しい神気をいただき、万民に福をもたらす縁起物のお札である。
2月4日「立春」の日に、玄関や大切な部屋の入り口等に飾ると良いそうである。
そうはいっても元の情報はSNSの広告、普段よく見かけるのはバストアップする薬、痩せる下着、シミが消える化粧品などである。(少々うさん臭く思えるものがほとんどである。)
「立春大吉」情報、その信ぴょう性はいかなるものか?
ちょっと不安であった。
「立春大吉」を頒布しているのは神奈川県秦野市にある「出雲大社相模分祠」とある。
「出雲大社相模分祠」についてちょっと調べてみた。その結果、
その名のとおり、島根県の出雲大社から神様を「分霊」して祀っているところで、ご利益は出雲大社と同じ。通称「関東のいづもさん」とあった。
広告によれば、「立春大吉」は元旦から2月19日までの期間中は、社頭(授与所)にて頒布しており、郵送希望の方は、下記のメールフォームよりお申し込みいただけます、とある。
ここまで調べても私はまだ不安だったので、とりあえず実際に頼んでみることにした。(石橋をしつこく叩きまくる疑い深いSun。叩きまくった割にはあっさりと注文までに至っているSun。)
そして郵送の申込みから約10日後、無事に届いた。
「立春大吉」について、さらに詳しく調べてみた。
立春とは節分の翌日、冬が終わり春が始まる節目の日で二十四節季の1つである。(2月4日頃~2月19日頃、年によっては2月2日が節分、2月3日が立春となる場合もある。)
昔は季節の変わり目に邪気(鬼)が生じると考えられていて、節分に豆をまいて邪気を払う風習が定着した。「立春大吉」は厄除けのお札で、立春に禅宗のお寺で貼られていた風習によるものとされている。
なぜ「立春大吉」の札が厄除けになるのか?
「立春大吉」は縦に書くと左右対称で、紙の裏から見ても表から見ても「立春大吉」と読むことができる。
このお札が玄関などに貼ってあると、鬼が家に入ってから振り返った時、(裏から見ても)同じように「立春大吉」と書かれたお札が見える。そのため鬼は「この家にはまだ入っていない!」と勘違いして、逆戻りして外に出て行く。
こうして鬼がやってきてもすぐに出て行ってくれるので、一年間、平穏無事に過ごせる、というわけである。
「立春大吉」入手方法
先にも述べたが、「出雲大社相模分祠」では元旦から2月19日までの期間中は、社頭(授与所)にて頒布している。お近くの方はこちらで入手可能。(800円)
遠方の方は「出雲大社相模分祠」から郵送してもらえる。(800+送料200円)
「立春大吉」は自分で作ることもできる。(自分で書いた方がご利益が大きいという説もあり。
①真っ白い紙を用意し、縦に長細く切る。(裏が透ける和紙か半紙が◎)
②墨か筆ペンで縦に「立春大吉」と書く。
③最後にフッフッフッと自分の息を吹きかける。
お札を貼る場所
玄関が一般的。
家の鬼門(北東)にあたる位置に貼ることもあり。
玄関だと向かって右側に貼る。
人の目線より上になるように貼る。
立春大吉のお札は、立春の日に貼るのがベスト。
立春の日に貼れなかった場合は、雨水(2月19日頃)までに貼るのが良い。
お札の有効期限は1年間、翌年の立春まで貼っておく。
立春大吉という言葉と風習、今年はじめて知った。
鬼が勘違いをしてすぐに出て行くとか、おもろい話である。
日本古来からの風習にはこのように面白い話が時たま見られる。二十四節季など季節の移り変わり、生活のヒントを知るキッカケにもなる。
こういうことを学ぶのはおもしろいし、勉強以上にもっと大切なことが含まれていたりするんじゃないだろうか。
ふと、そう思えたのであった。