春の 養生
春の 養生
春の 養生
一月往ぬる二月逃げる三月去る
一月は行く、二月は逃げる、三月は去る、という言葉どおり、お正月が過ぎてから、日が過ぎるのがほんとに早い。
お別れシーズンの三月もあと少しでおわり、旅立ちや新しい出会いが待っている四月がすぐ目の前だ。
新しい出会いやさまざまな期待に胸が膨らむ一方で、旅立ちに先立って、身の回りの整理や引っ越し、など準備で忙しくされている方も居られるかもしれない。
気温や景色の方はというと、すっかり春らしくなってきた。
(昨日撮った桜の写真👇。三分咲きほどである。)
これは個人的な感覚だが、一年の中で今頃の時期は、心身に不調を感じやすい、不調をきたしやすい時期に思えている。
気温や気候が不安定なこともあるのかもしれないが、心の状態が不安定になりやすく、これまでに溜まってきた体や心の疲れ、心の歪みなども、どんどん出てくる、そんな風に感じられる。
単に「不調」というと、心や体が重くるしく、ヤル気も起こらず、全く喜ばしいものではない。
うららかな春の陽気の中、不調な状態にあると、「なぜ自分はこんなにも不調なのだ」と落ち込みそうになるが、ちょっと待て!
その不調はおそらく、ただの不調ではない。
それはこの先に訪れる楽しいことを受け入れる、新しい環境や変化を受け入れやすくするための不調である。なので、落ち込んだり無理をしたりせず、
●ちょっとここで身体や心をひと休みさせる
●これまでの身体や心の疲れをほぐす、歪みや調子を整える
●ウォーミングアップを図る、
のがおすすめである。それから、
今回、記事を書くにあたり、東洋医学や漢方においては四季それぞれに養生法があるのを知った。そのうち、
冬の3ケ月は「閉蔵(へいぞう)」といい、万物がとじこもって静かに過ごし、「気」の流れをできるだけ内側に引きとどめて陰に徹し、消耗を避けて過ごすと良いとさる。
春の3ケ月は「発陳(はっちん)」といい、冬の間かくれていた、閉蔵していた動植物が、春の陽気に従って活発に行動し始める時期で、体をのびのびと動かし、心身ともに陽気を発散させると良いそうだ。
今頃はちょうど閉蔵から発陳に変化している時期で、万物が気候や気温の変化、その他色々な変化に適応しようとしているとき、と思われる。
春先になると妙に眠い、なんとなく体がだるい、といったことがあるが、これらは単なる思い込みや気のせいでなく、自然の摂理によるものも多分にありそうである。
ちなみに、「発陳(はっちん)」は、からだの中で眠っていた持病やアレルギーが吹き出しやすい季節だそうだ。(それも多分に当たっているので面白い。)
写真はベランダ園芸、ムスカリの球根。👉
大きさは5mm~2cm、昨年10月に植えた。
「閉蔵(へいぞう)」を過ごしたあと、「発陳(はっちん)」で花が咲いた!
ムスカリは見た目が可愛いだけでなく、良い香りがする。
耐寒性、耐暑性があり育てやすい。
ベランダ園芸にはおすすめである。