いけばな ― お正月花

いけばな

お正月花

今年最後のいけばなのお稽古で お正月花 を生けた。
花材は松、千両、モカラ。

今お稽古をしているのは小原流の花意匠のひとつの「まわるかたち」👆
イメージとしては、台風の渦は回っているように見えるが、それと同じような感じで花々が回って見えるように生ける。

花材のひとつである緑の葉っぱに赤い実をつけた千両、これにはよく似た植物に万両というのがある。
どちらも縁起が良い植物として知られ、見た目もよく似ている。
しかし、千両はセンリョウ科、万両はサクラソウ科(またはヤブコウジ科)と、植物学、学術的には両者は遠い関係にある。

「千」と「万」なら「万」の方が縁起が良さそうにも思えるのだが、お正月花としてよく見かけるのは千両の方だ。それは何故に?

千両と万両の違い

千両万両は、実の付き方が違っている。

上の画像にあるように、千両の実は葉の上に上向きについており、万両の実は葉の下に垂れ下がったようについている。
そのため、万両の実は葉っぱに隠れたようになって見える。
千両は実が隠れずにばっちり見えるので、正月花として飾るには見栄えが良い。「上向き」に実がついているということで、運気が上向きに、という縁起も担いでいる。

縁起を担ぐと言えば、お正月のおせち料理の具材も、「喜ぶ」の言葉にかけて昆布巻、「まめに働く」で黒豆、といった具合にひとつひとつが語呂合わせや縁起を担いだものであるが、この繊細かつシャレがこもった表現はいかにも日本人らしい。

お正月は、こういった日本人らしい、日本ならではの風習をいつもよりもたくさん感じられる楽しい時期である。(お年玉の風習は大人にとっては苦痛であったりもするが。)

それにしても、年の瀬について記事に書いたのがつい先日のように思えるのだが、あっという間に年の瀬が押し迫ってきた。
新年はもうすぐ目の前だ。

お稽古で生けた花を持ち帰り、自宅で復習しながら生けた。
昨年のお正月花をいけるお稽古で、先生が鶴と亀の水引きを用意して下さったのだが、その水引きを今年も飾ってみた。
より一層お正月らしい作品になった。
来年も いけばな がんばろう。

鶴と亀の水引きを飾ったお正月花の画像



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