Sun、「ナンパに遭う」の巻
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昔、知り合いの知り合いの保険セールスレディに「ある人と会うだけ会ってほしい」と頼まれた。
その人は「保険に入ってくれたら女の子を紹介する」という約束で独身男性から契約をとり、その際に私のことを紹介したという。
いい年にもかかわらず男っ気が全くない私に「よかれと思ってそうした」というのだが、そのセールスレディとは数回話をした程度の付き合いであり、あまりの強引さにドン引きであった。
「誰とも付き合う気はないので」とお断りしたが、それからは毎日職場にまでやってきて「おねがいっ、一回だけ会ってくれたらいいの!場所と日時も約束済みなの。あなたに行ってもらわない困るの!」という。
そう言われても私も困る…。
(あとで知ったのだが保険を早期解約されると担当者にはペナルティがつく。しばらくのあいだ毎月の給料から結構な額を天引きされるのだが、このセールスレディはなんとかそれを回避したかったのだと思う。)
さて、今の私はキャッチセールスだろうが電話勧誘だろうが、どんなにひつこいセールスでもなんなく撃退することができる。
でも、当時の私はその正反対、相手の押しにはめっぽう弱い人間であった。
結局「誰とも付き合う気はないこと、頼まれて一回だけ会うこと、これを相手にきちんと伝え、セ-ルスレディも同席で」ということなら、とセールスレディに降参した。
「誰とも付き合う気はない。頼まれて一回だけ会う」と聞けば相手の人も私と会おうとはしないだろう、そう思ったのだがそれは甘かった。
予想を反し、一回だけ会うことになってしまった。
しかも相手にずいぶん気に入られてしまう。(こんなことなら目の前でとんでもなく下品なこと、嫌われるようなことをワザとやるべきであった、と後で反省する。)
「ごめんなさい、お伝えしてあったように誰ともお付き合いする気はないんです。」と相手の人に何度もハッキリと伝えて帰宅した。
しかし後日、なんとその人が私のアルバイト先(レンタルビデオ屋)にやってきた。(セールスレディは私のバイト先まで相手に教えてしまっていた。)
それからは連日に渡りレンタルカウンターにへばりつかれ「ねぇ、付き合って~!」と口説かれる。
しかも手に持つビデオはアダルトビデオ。口説く時にそれはないだろ~っ!と思いつつ、「誰とも付き合う気はないんです」と平然とレジ作業を済ませお帰りいただく。
それからも連日にわたってアダルトビデオを手に「付き合って~!」とカウンターにへばりつき。
「お話したとおり誰とも付き合う気はないんです」とくり返し伝え続け、やっとのことでナンパから逃れた。その人はもうやって来なくなった。
この間約一ヶ月、あまりのしつこさにバイト仲間もびっくりであった。
私もびっくりであった。
それにしても、同じセールスレディでも生命保険の話で登場した勤続25年のあのおばちゃんとは大違いであったことは言うまでもない。
<ピン・ポン・パン・ポン♪♪>
今回の話、ずっ~と先々に、思いもよらない所でリンクします。
以上未来予告!
<ピン・ポン・パン・ポン♪♪>